転職サイトを利用するにあたって、「自分の情報がWEB上に出ると、転職を考えていることや、転職活動を現在いる会社に知られるのではないか…」といった心配があるかと思います。
そこで今回は、「自分の情報」がどのように扱われるかを流れにそって紹介し、登録情報を安全に公開する方法と、効率よく転職サイトを利用するためのノウハウにまとめました。
この記事の目次
転職サイトに登録した経歴は企業にどう見えるか
転職サイトに登録すると、氏名や住所といった個人情報をはじめ、これまでの勤務先や職務内容をWeb履歴書に入力していくことになります。これらの情報は企業側からはどう見えているのでしょうか。
応募前の企業には非公開で応募後に公開される仕組みが大半
まず、転職サイトに職歴や経験を入力した段階では、企業側からは登録者の情報を自由に閲覧できない仕組みになっています。ただし、企業側から登録者をスカウトできる転職サイトの場合は、個人を特定できる氏名や住所、勤務先といった情報を伏せた状態で、年齢や職務経験といった登録者の概要のみ、企業が閲覧できる場合があります。
実際に応募すると、当然ながら登録情報が書類選考の対象となるため、応募者の全ての登録情報を応募先企業は見ることができます。
このように、応募前は非公開、応募後は応募企業に対してのみ公開という仕組みになっています。
現在の勤務先に転職活動を知られないための注意点
在職中に転職活動を行うケースでは、転職を考えているという事実を勤務先に知られたくないことがほとんどです。しかし、勤務先の企業が転職サイトで募集を行っている場合に厄介な問題が発生します。
同じ転職サイトに登録しているあなたの情報を、現在の勤務先が見つけて周辺情報から個人を特定されるのではないか?といった問題です。
しかしこのような事態を防ぐため、大抵の転職サイトには「現在の勤務先をブロック」する機能が備わっているため心配は不要です。
その場合、ブロック指定した企業からは、登録者の情報を閲覧できないようになります。さらに、現在仕事で関わっている取引先など、勤務先以外に転職活動を知られたくない企業があれば、企業名を指定して登録情報を非公開にすることが可能です。
このように、転職活動におけるデリケートな問題は、転職サイトの機能としてすでに用意されているため、登録時に説明をよく読んで不都合が生じないようにしておきましょう。
ただし、現在は転職サイトで求人募集を行っていない企業でも、過去に転職サイトを利用して募集を行っていたケースでは注意が必要です。また新卒採用と異なり、中途採用はいつどのタイミングで募集をかけるのか、一般社員には知らされないこともあります。
よって、現在の勤務先が転職サイトで求人を出すことはないと思っていても、念のためにも勤務先に自分の登録情報が見えないように設定することを強くおすすめします。
転職サイトの「検討リスト」を有効活用する
転職活動を始めるにあたって、最初にやることと言えば「求人の検索」でしょう。
数多くの求人を比較検討し、その中から絞り込んだ数社へ応募する流れになるため、求人検索で閲覧する求人情報はかなりの数になるはずです。とくに複数の転職サイトを同時に利用している場合などには、「どの転職サイトで見た求人か忘れてしまった」ということもあるでしょう。
そこで活用したいのが「検討リスト」です。
検討リストとは、気になった求人や応募先の候補を確保しておくための、いわばブックマークにあたるものです。検討リストボタンを押してもその企業に応募したことにはなりませんので、少しでも気になった求人は積極的に検討リストに入れることをおすすめします。
また、転職サイトに掲載されている全ての求人には掲載期間があります。それぞれの求人に掲載期間が書かれていますが、複数の求人を候補とした場合は、掲載期間を過ぎて応募できなくなった、というミスを起こしがちです。
しかし、候補とした求人を検討リストに入れておけば、どの求人はいつまでに応募しなくてはいけないのかなどを一覧で表示できます。また、リストに保存した求人の掲載が終了しても、あとで募集を再開した場合に通知する機能を持つ転職サイトもあります。このように検討リストを有効活用して応募タイミングを逃さないようにします。
転職サイトから応募するとどうなるのか
転職サイトから応募する場合は、それぞれの求人の「応募する」ボタンを押してエントリーすることになりますが、こちらが応募したあと、企業側ではどのような手続きを行っているのでしょうか。
応募ボタンが押されると、応募者の登録情報が企業側へ送られます。たいていの場合、転職サイトのWeb履歴書をもとに書類選考が行われますので、Web履歴書や職務経歴のレジュメは間違いなどのないように記入し、内容についても応募前にしっかり確認しておくことが大切です。
なかには「面接のときに正式な履歴書を提出するのだから、Webエントリー時点では入力内容に空欄があってもいいのではないか」などと軽く考えている人もいます。しかし、転職サイトにおける書類選考はWeb履歴書によって行なわれるため、空欄や誤りはNGと心得てください。
そして書類選考を通過すると、面接や筆記試験など次の選考フローの案内が転職サイトのメッセージボックスに届きます。選考日時の調整や選考の合否連絡についても、転職サイトを経由して行われることがほとんどです。
つまり、応募から内定までの間、転職サイトのメッセージ機能は応募者と企業側の窓口の役割を果たすとても重要なものになるのです。
なお、転職サイト上でエントリーを受け付けるものの、正式な応募には履歴書や職務経歴書、場合によっては課題作文などの提出が必要な企業もあります。こうした転職サイトを離れた「独自の選考フロー」をとっている企業では、転職サイトの「応募する」ボタンを押しただけでは正式な応募と見なされないこともあります。選考方法については事前によく確認しておきましょう。
応募前に質問したい場合はどうすればいい?
興味を持った求人があるけれども、求人に書かれている情報だけでは応募するべきかどうか判断しかねるケースも出てきます。
たとえば、勤務地が複数書かれている場合に、「勤務地応相談」と明記されていれば安心して応募できますが、事情で引っ越しが難しい人にとって、転勤の可能性があるかどうかは重要な判断材料になるはずです。
このような場合、応募後に面接の場で質問する方法もありますが、応募前に転職サイトを通じて質問できます。それぞれの企業の求人に、応募ボタンとは別に「この企業に質問する」などのボタンが設置されています。
企業側も入社後のミスマッチを防ぎたいと考えているため、質問を歓迎しているケースが少なくありません。応募に先立って聞いておきたいことがあれば、転職サイトの質問機能を使って気兼ねなく質問してみましょう。
まとめ
今回は、現在の勤務先に転職を考えていることを知られないように転職サイトを利用するポイントと、「検討リスト」の有効活用方法、募集企業によって異なる応募確定までの流れや応募前の疑問点解消方法をまとめました。ぜひこの記事を参考にして、転職サイト利用時のミスを回避してください。