転職をした新しい職場で、あなたの歓迎会が行われるとなったとき、どんなマナーがあるのか、どう振る舞えばいいのかわからないと緊張してしまいますよね。
とはいえ、せっかく歓迎会を催してくれるのですから、できれば出席するようにしたいものです。
しかし、これから一緒に仕事をすることになる仲間や上司との歓迎会での態度や行動次第では、今後の仕事のやりやすさなどに影響することも。
失敗は避けたい歓迎会では、どのような点に注意すればいいのか、歓迎会でのマナーを知っておきましょう!
この記事の目次
身だしなみに注意
面接では注意していても、転職や就職が決まると意外と抜けてしまうのが服装です。
転職・就職活動中ほどかっちりしていなくてもいいですが、少なくとも清潔感のある服装や髪形を心がけることが大切です。
身だしなみの基本チェック項目
- 服にほつれ、シミなどはないか
- 汗臭くないか
- 香水をつけすぎていないか
- 靴やカバンに泥汚れなどはないか
- 襟、ネクタイ、ジャケットが曲がったり折れていたりしないか
スーツ、ビジネスカジュアル、私服など、職場によって服装はさまざまですが、清潔感はあるにこしたことはありません。職場の文化とあなたのセンスをかけ合わせて、適切な服装を心がけましょう。
またお店がお座敷の場合、靴を脱ぐ可能性もあります。靴下に穴が空いていないかも注意です!
歓迎を受ける側でも気配りを忘れないこと
自分のための歓迎会だからといって、態度が大きくなることはないとは思いますが「お客様」として振る舞うのはいい印象を与えません。
これからお世話になるという意識で、歓迎会に出席してくれた人たち一人ひとりと積極的にコミュニケーションをとるようにしましょう。
歓迎会がお酒の席だった場合、抵抗がなければコミュニケーションのきっかけとしてお酌をしてもいいかもしれません。
歓迎会は「あなたと職場の皆さんがお互いを知るための場」でもあります。まずは簡単に自己紹介をし、できるだけたくさんの方とお話できるように心がけてください。
挨拶は簡潔に。話す内容には配慮を
歓迎会では、新入社員のあなたに挨拶を求められるケースも多いです。名前と顔を覚えてもらえる機会でもあるので、きちんと挨拶をしましょう。
ただし、あまり長いのはNGです。あなたを含めて何人が挨拶するかにもよりますが、2分以内に収めると間違いがないでしょう。
挨拶の内容は、
- 自己紹介
- 歓迎会の感謝
- 仕事への抱負
- 指導のお願い
といったところでしょう。これらの内容を含め、簡潔に話しましょう。
この自己紹介によって趣味や出身地など、周りの人達もあなたとの会話の取っ掛かりを見つけられます。
中途入社での歓迎会は「前職の話」に注意
あなたが中途入社の場合、歓迎会では前の職場のことを聞かれることもあります。
なにか不満があって前職を辞めている場合には難しい話題ですが、今回の転職が前向きであることが伝わるように話すことができるといいでしょう。
前職の自慢話や愚痴は基本NG
お酒が入り、気がゆるむと自分のことをアピールしたくなるものです。気持ちは分かりますが、自慢話を聞く方はあまり気分のいいものではありません。
また、前の職場はこういった点が良かったという話も適度にはいいですが、あまり言い過ぎて逆に新しい職場の不満ととられないように気をつけましょう。
逆に、前の職場の愚痴が出そうになることもあるかもしれませんが、ぐっと堪えて我慢したほうがベターです。悪口はその人の品格を落とします。
お酌をする際のマナー
先ほども書いたとおり、お酒の席であれば話しかけるきっかけ作りに「お酌」は便利です。グラスが空いているな、と思ったら「どうぞ」と声をかけながら近づいてみましょう。
瓶ビールをお酌する際のマナー
ビール瓶は右手で持ち、左手を軽くそえ、ビンのラベルが上になる状態で注ぐのがマナーとされています。
自分のペースで飲みたい、という方も少なくないので、まずはビンを差し出しながら「どうぞ」と一言添えて、相手がコップを差し出したら注ぐようにしましょう。
注ぐ際にはコップにビンが触れて音を立てないよう注意しながら注ぎましょう。
日本酒をお酌する際のマナー
日本酒の場合は、右手で銚子の真ん中を持ち、左手を軽く添えて注ぎます。
こちらも「いかがですか?」など声をかけてお酌するようにしましょう。
よく銚子の首(注ぎ口の細くなっている部分)を持つ方がいますが、これはマナー違反とされています。
ワインはお酌してはいけない
レストランでの会食でワインがテーブルにある場合、接客係が注ぐので自分たちでやるのは逆にマナー違反になるとされています。
軽く手を上げる、アイコンタクトをとるなど周りのお客さまに迷惑にならないように接客係を呼び、注いでもらいましょう。
無理に勧めない、無理に飲まない
お酒の弱い人、強い人、まったく飲めない人、翌日の仕事のために調整している人などさまざまです。相手が遠慮したり「少しだけで」と言われたりしたら無理にお酌しないように気をつけてください。
また、日本の飲み会では「返杯・返盃」といってお酌をしてもらった方がお酌で返す習慣があります。返杯を受ける場合は、グラスを両手で持って受けましょう。
ただし、あなたがお酒に弱かったり、あまり飲みたくない場合は断って問題ありません。無理にすすめられるようなら、それは「アルコール・ハラスメント(アルハラ)」です。きっぱりとした態度で「今日は飲めないので」「お酒に弱いので」と断りましょう。
お酌を強要されたら?
お酌はコミュニケーションの手段として便利ですが、強要されてするものではありません。
古い体質の会社だと、特に男性から女性にお酌を強要することがあります。グラスが空なのになんでお酌しないんだ!なんて怒る人も、まだいます。
歓迎会の雰囲気が壊れないよう、まずはやんわりと断るところから初めたほうが無難ですが、あまりしつこい場合は「パワー・ハラスメント(パワハラ)ですよ」と伝えて毅然と断っても問題ないでしょう。
それであなたの評価が下がったり、仕事中の態度が変わるようなら社内の人事部や上司に相談してみてください。それでも解決されなければ、残念ながら「よい職場」とは言えないでしょう。
タバコを吸う際の注意
最近は喫煙者が減り、タバコの匂いが苦手な人もたくさんいます。お酒の席でも席を立ってタバコを吸いに行くのがマナーとされているくらいです。
タバコについて寛容な環境で、周囲でタバコを吸っている人がいても必ず「吸ってもいいですか?」と声をかけてから吸いましょう。
電子タバコでも注意!
最近では電子タバコ・加熱式タバコなど煙の出ないタバコも利用している人も増えてきました。煙ではなく水蒸気が出るので匂いはかなり抑えられますが、それでも気になる方はいます。また、周りの健康への影響もまだ未知数です。
どのようなタバコを吸っている場合でも、周囲への気遣いを忘れないようにしてください。
あなた自身がタバコ嫌い、副流煙が気になるなら
あなた自身がタバコの匂いが苦手だったり、副流煙が気になるという場合は「すみません、タバコをご遠慮いただいてもいいでしょうか?」と伝えたり、タバコを吸っている人のそばからそっと離れても大丈夫です。
二次会も歓迎会の続きということを忘れない
歓迎会のあと、二次会に誘われることもあります。無理についていくことはないですが、せっかくのコミュニケーションの機会なので翌日の予定に心配がなければ行ってみてもいいでしょう。
二次会は歓迎会よりもくだけた雰囲気になり、酔いも回って細かい配慮ができなくなることがあります。
一次会で好印象を持ってもらえるよう気配りをしていても、二次会で失敗をしては、「一次会では装っていただけ」と信頼を失ってしまいます。二次会も歓迎会の続きだ、ということを忘れないように行動しましょう。
歓迎会の翌日はどうする?
歓迎会の翌日は、上司をはじめ皆さんに、「昨日はありがとうございました。」といった歓迎会のお礼や「楽しかったです」、と一言伝えましょう。
翌日もさわやかさが大切。もちろん、飲みすぎて遅刻は厳禁です。また、お酒のニオイをさせていたり、二日酔いになったりしないようにすることが大事です。飲み過ぎにはくれぐれも注意しましょう。