中途採用を行う企業の探し方とは?第二新卒や既卒求人探しのコツとチェックリスト

パソコンで作業をしている若い男性 転職の知識

初めての就職、初めての転職、正社員への転職……状況や経験によって希望条件も大きく変わってきますが、全求職者の共通の悩みは「求人の探し方」についてではないでしょうか?

この記事では、中途採用を行う企業・第二新卒や既卒求人の探し方のコツをご紹介します。

【中途採用の探し方①】「求人の探し方がわからない」という人が多い理由

頬杖をついてパソコンを眺める若い女性

企業によって異なりますが、新卒採用のみ行う場合と、並行して中途採用を行う場合があります。

中途採用を行う企業は、なぜ新卒採用だけでなく中途採用も行うのでしょうか。この点を確認しておけば、求人探しのルートも明確にすることができます。

年々増える中途採用枠と、目的の変化

2019年3がつの 計画段階での中途採ようにん数の変化についての回答グラフ

(参考:https://www.recruitcareer.co.jp/news/pressrelease/2018/181115-01/)

株式会社リクルートが中途採用担当者実施したアンケート調査(※)によると、4割以上の企業が中途採用の数を増やすと回答しました。中でも「IT・情報通信業」「製造業」は特に求人意欲の高まりが見られています。

2018年度(2018年4月〜2019年3月)に実施している中途採用の目的

中途採用の現状についての調査結果のグラフ

(参考:https://www.recruitcareer.co.jp/news/pressrelease/2018/181115-01/)

中途採用のほとんどは“欠員の補充”と“増員”のどちらかが目的ですが、アンケート結果から更に細分化された採用側の意図が見えてきます。新規事業に伴う増員のほか、「新卒採用の未充足分」という回答などは、第二新卒の方にとって注目したいポイントではないでしょうか。

(※)…「中途採用の現状についての調査結果」株式会社リクルートが、中途採用を実施している人事担当者628名に対してアンケートを実施した調査結果

中途採用の探し方を見直す時期かも?

年々中途採用が増えているということは転職市場が活発な証拠であり、“そもそも中途採用のチャンスが無い”と悲観する必要はありません。

つまり、中途採用を行なっている企業となかなかご縁が無いという方は、「求人の探し方」でつまずいている可能性があります。

中途採用の求人探しの際に、以下のようなポイントで悩む方は非常に多いようです。

  • 希望条件に合った求人が無い
  • 転職したい業界の求人が見当たらない
  • 求人内容が曖昧でピンとこない

【中途採用の探し方②】お悩み別!中途採用を見つけるコツ

オフィス街を歩く若い女性

条件に合った求人、特定の業界の求人、求人内容の読み方…先ほど挙げた“求職者に多い悩み”に焦点を当て、求人の探し方のコツをご説明します。

転職したい業界の求人の探し方がわからない!

中途採用はどうしても社員の出入りが激しい企業に集中してしまいますが、業界規模で見て“まったく中途採用が無い”ということはあまりありません。

この場合、求人の検索方法に問題がある可能性があります。自分の身の回りで使用している業界名と、採用側が求人票に記載する業界名が異なっているかもしれません。

募集職種名も、あなたと採用側とで認識がズレている(別の名前で募集している)こともあるため、まずは検索する際の「キーワード」などを見直してみましょう。

解決のポイント
検索キーワードは転職サイトなどの人気求人の“タグ”や“タイトル”などを見て、感覚を掴みましょう!この時、希望職種や業界に限らず目を通すと、良いご縁があったというケースも。

求人内容だけでは企業のことがわからない!

新卒採用と比べて、即戦力を求める中途採用の求人内容は曖昧に記載されているケースも多々あります。

この場合「入社後適正を見てから配属を考えたい」「採用枠はあるが、任せる仕事はまだ決定していない」または「職務内容(プロジェクト内容)がまだ公開できない」といった採用側の意図が隠れているケースが多いので、それらは求人票よりも面接でのマッチングが重視されていると認識しましょう。

すぐに候補から外して選択肢を狭めるのではなく、まずは企業について自分から知る努力をしてみることをおすすめします。

解決のポイント
当然、企業へ直接問い合わせるという選択肢もありますが、レスポンスが遅い、面接前に余計な先入観を与えてしまう、などの懸念点も。

ちょっとでも気になるなら、エージェントなどの仲介を設けて詳細を尋ねられる環境を築くのが一番の解決法でしょう。

希望条件に近い求人の探し方がわからない!

理想に近い求人がなかなか見つからないと悩む方の多くは、情報源を1つに絞ってしまっている傾向があるので、求人探しの場を積極的に広げる必要があるかもしれません。

希望条件に近い求人を探すには、それだけ情報が開示されている媒体にひたすら目を通す必要があります。また、求人自体が非公開でも、仲介から情報を得られるケースもあります。

解決のポイント
お部屋探しと同じで、各求人媒体には“売り”があります。転職エージェントであれば担当者のスキルであったり、転職サイトなら一分野特化のコアな求人を抱えているところがあったり…可能な限り、それぞれの得意分野をフル活用するためにも、転職活動はフットワークを軽く保つように意識しておきましょう。

求人探しに役立つツールやサービスと、各メリット・デメリットについては次の章でお話ししていきます。

【中途採用の探し方③】求人の探し方がわからない人向け!主な求人探しサービス

コーヒーを片手に資料を眺めている若い男性

キーワードさえ決まれば強い「転職サイト」

中途採用を探す際、真っ先に浮かぶのは転職サイトの利用でしょう。
リクナビNEXTやマイナビ転職といった転職サイトでは、中途採用を行う企業の求人が随時掲載され、毎週更新されています。

求人募集を行う企業は、それなりのコストをかけて求人情報を掲載しているので、良い人材が応募してくれれば積極的に採用したいと考えています。

転職サイトの多くが、登録者へのスカウトサービスやキャリアコンサルタントによる転職支援サービスを提供しています。スカウトサービスに登録しておけば、経歴やスキルに興味を持った企業からスカウトが届きます。

転職サイトのメリット

  • まだ転職を決意してない段階でも利用しやすい
  • 特定の業界に特化した転職サイトも存在する
  • スカウトメールや検索条件などで企業とのマッチングを高めやすい

転職サイトのデメリット

  • 情報量が多いので精査が大変
  • 応募や日程調査など、すべて自分で行う

求人数が圧倒的な「ハローワーク」

見落としがちですが、中途採用求人を探すのに便利なのがハローワークです。ハローワークには随時求人が寄せられていますので、どのような求人が出ているのか検索するだけでも情報収集に役立ちます。

ハローワークを有効活用する方法や注意点などは、以下の記事にまとめてあるので、ぜひ参考してください。

20代の転職でハローワークは使うべき?メリットデメリットを徹底解説

ハローワークのメリット

  • 幅広い求人を見ることができる
  • 失業保険等の手続きも済ませられる
  • 若い求職者は内定が決まりやすい

ハローワークのデメリット

  • 固定の担当者がつかない
  • 自主的に動かないと進まない

自信がない人も安心できる「転職エージェント」

転職エージェントの多くは無料で登録でき、キャリアアドバイザーやコンサルタントなどが担当につき、転職活動をサポートしてもらえます。

転職の際に重要となる職務経歴書などの応募書類の添削、面接対策はもちろん、面接の日程調整や給与交渉などを代わりに行なってくれます。

転職エージェントのメリット

  • 働きながらの転職活動も現実的になる
  • 相談相手がいることで気持ちの切り替えが楽
  • 転職初心者でも待遇面をしっかり交渉できる

転職エージェントのデメリット

  • 内向的な人は担当者に流されやすい
  • 内定受託を強く勧められるケースがある

【中途採用の探し方④】求人を見る際のチェックポイント

ノートに何かをメモしている女性の手元

最後に、求人票で必ず確認すべき項目や、知っておくべき基礎知識などを簡単にご紹介します。

「第二新卒」「既卒」など、似た単語に注意!

応募条件などを理解するためにも、一般的な転職関連ワードは知っておくべきでしょう。特に以下などは、採用側、求職側ともに混同しがちなワードです。

  • 第二新卒…卒業後3年以内で、転職または就職を希望している人(25歳前後)
  • 既卒…卒業後1〜3年ほどで、社会人経験がなく、就職を希望している人(25歳前後)

中途採用の求人票で確認するべき項目

入社後のミスマッチを防ぐために、求人票で下記の項目は丁寧に確認しましょう。もし明確な記載がなかったり、曖昧な表現になっていたりする場合は、早い段階で確認するべきです。

途中で触れたように、中途採用の求人票は職種名など以外が明確なケースも多くありますが、口頭(電話口)でなら回答を得られる場合もあるので、エージェントやハローワークが間に入っているならば、積極的に確認をとってもらいましょう。

チェック項目内容
企業概要企業と自分の相性を見られる項目
募集の経緯事業拡大など、企業のビジョンを確認
応募条件経験は「必須」か「歓迎」か、など
仕事内容職種名よりもこちらがリアルに近い項目
勤務時間残業手当の有無などと合わせて確認
雇用形態「試用期間」や「出向」などの記載を確認
給与入社時点、昇給制度などを確認
休日休日の体系は必ず確認(土日休みかなど)
賞与賞与の有無や条件など
勤務地本社の所在地と勤務地が別でないかなど

まとめ

笑顔で1つのパソコンを覗き込んでいる二人の男女
中途採用の求人探しでは、情報源を自ら獲得するスタンスが必要です。極端な話、1つの媒体に絞って求人を探していた方は、別の求人媒体を覗いて見ただけで一気に道が開けるという可能性もゼロではないのです。

働きながらの転職の場合などは、情報収集や精査だけで長い時間を取られることで、転職活動自体を断念することもあるでしょう。そんな時は、今回紹介したサービスなどを積極的に利用してくださいね。