中上元弘(株式会社ニコリオ社長)の経歴/評判/売上拡大の実績を取材!

中上元弘さんは、株式会社ニコリオの代表取締役社長です。
負けず嫌いでやる気はあるものの、それを前面に出す性格ではないため、株式会社ニコリオが属する単品通販業界において中上元弘さんはガツガツしていない珍しい社長だと評判です。

そんな中上元弘さんの生い立ちや経歴、実績、周囲からの評判、株式会社ニコリオの社長に就任したきっかけ、仕事観、今後の活動について中上元弘さんご本人に取材を行うことができました。
また、本稿では株式会社ニコリオについて紹介している他、取材の最後には新社会人へのアドバイスもいただきましたので、社会人として不安を抱えている方にもご覧いただきたい内容となっています。

中上元弘とは

中上元弘さんとは、大ヒット商品のLakubi（ラクビ）をはじめとした健康補助食品や化粧品を手掛ける株式会社ニコリオの代表取締役社長を務める人物です。
父親が創業した会社の跡を継ぎ、社長就任当初に急降下していた株式会社ニコリオの業績を回復させ、さらにはサプリメントが大ヒットしたことで売上を大幅に伸ばした実績があります。

日本で最も偏差値の高い大学である東京大学を卒業した高学歴と、就職難易度の高い外資系コンサルティングファームに就職した経歴を持ちながらも、中上元弘さんは2代目社長という立場から、自戒し謙虚さを忘れずに会社経営を行っています。

プロフィール

中上元弘の生い立ち～学生時代

中上元弘さんはどんな子供だったのか、生い立ちに加えて幼少期や学生時代の性格についてもお聞きしました。

父親と二人で暮らした幼少期

私は生まれた時に神妙な顔をしていたらしく、親戚一同「将来学者になる」と思ったそうです（笑）
幼少期は母親が病気で2年ほど長期入院していたため、妹と弟は親戚の家、私は父親と二人で暮らしていました。母親が家に帰ってきた時は2年いなかった反動なのか、けっこう甘えていたようです。
小学校では、ファミコンが流行っていて毎日のようにやっていました。
あとはラジコン、プラモデル、ジャンプ（漫画）が好きな普通の男の子でした。

ヤンチャながらも勉強ができた小学生時代

小学生時代の中でも特に高学年ではヤンチャな友達とつるんでいたので、担任の先生にはよく怒られていました。一度ふざけて教室内で野球をやって窓ガラスを割ったことがあり、校長室に呼ばれて校長先生にめちゃくちゃ怒られました。ただその時は逆に担任の先生が優しくしてくれて、泣きそうになった記憶があります。

運動系は得意ではなかったですが勉強はなぜかできて、おそらく学年で1番だったと思います。
中学受験をするため、塾に通うことになりましたが、特に友達もできず塾が嫌いでした。
結局親には言えませんでしたが、けっこう塾をさぼって近くのおもちゃ屋のゲーム機で遊んでいました。ただ、今となっては塾に通わせてくれた両親には感謝しています。

集団行動が苦手な性格だった進学校時代

小学校卒業後は、中高一貫の進学校（男子校）に進み、6年間を過ごしました。
得意だった勉強が、進学校に進んだため”下から数えたほうが早く”なり、また特にひょうきん者というわけでもないので、クラスで目立つ存在ではなかったです。
基本的に集団行動が得意ではなく、部活も1年ちょっとで辞めてしまい、そこからは帰宅部で、数人の決まった友達と遊ぶという感じでした。

高校になると大学受験モードでだいたいの生徒は塾に行きますが、私は塾の「みんなで絶対合格するぞ」という集団マインドコントロール的な雰囲気が嫌いで、夏期講習に数回行っただけで、その後塾には行かなくなりました。

自宅勉強で東京大学に合格

受験勉強は結局、教科書や市販の参考書をベースに自宅で勉強することにしました。
大学受験の進め方、問題の解き方を教えてくれる人がいなかったので、何をいつまでにどれくらい勉強するかをすべて自分で決めて進めたのは、社会人になってからの仕事にも役立っている気がします。

受験に成功して東京大学に入ると、もうちょっと集団行動をしないとマズいと思い、ゴルフサークルに入ってそれは卒業までなんとか続きました。
ただ、特に部長や〇〇係を積極的にやるという性格ではなく、常に脇役といった感じでした。

中上元弘の経歴と実績

生い立ちに続いて、中上元弘さんの大学卒業後の経歴と株式会社ニコリオの代表取締役社長就任後の実績について教えてください。

外資系コンサルティングファームに就職

東大経済学部卒業後、外資系のコンサルティングファームに就職しました。そこでは通信機器メーカーや官公庁のプロジェクトを担当しましたが、実力不足と勉強不足を痛感し、3年で会社を辞めて東京大学大学院経済学研究科に入学します。

経済学修士号を取得し大学院卒業後、コンサル時代の上司が経営するコンサルティング会社に入社して、総合電機メーカーや大手塾のプロジェクトを担当しました。

その後、父親の経営するビアンネ（現株式会社ニコリオ）に入社。
ビアンネの業績が急下降した時に、父に「代表をやらせてほしい」と直訴し、代表に就任しました。

株式会社ニコリオの売上を大幅に拡大

私がビアンネの代表に就任した当時と現在とでは、約10倍に売上が拡大しています。
2021年には、株式会社ニコリオが、英Financial Times社と独Statista社が共同で実施する「High-Growth Companies Asia-Pacific 2021」（アジア太平洋地域の高成長企業ランキング2021）で、第134位（日本企業では39位）にランクインしました。

中上元弘が株式会社ニコリオを継いだきっかけ

現在、中上元弘さんが代表取締役社長を務めている株式会社ニコリオはお父様が経営されていたとのことでしたが、跡を継いだきっかけについて教えてください。

父の病気がきっかけで入社

元々は別会社で会社員をしていたのですが、父が心筋梗塞で入院することになり、その時に父から「会社を継ぎなさい」的なことを言われ、移りました。
当時は会社員を続けることに先が見えない感じがしていたので、父の会社に呼んでもらったことは「渡りに舟」といった感じでとても助かりました。
移った当初はもちろん代表ではなく、普通に仕事をさせてもらっていましたが、その後ビアンネ（現株式会社ニコリオ）の取締役にしてもらいました。

業績の急降下で代表就任を直訴

当時はビジネスモデルの理解が浅かったのですが、なんとなく通販は楽しいなという感覚は持っていました。

その後、外部環境の急激な変化でビアンネの業績が急降下してしまいます。
当時私は32、33歳だったと思いますが、会社を何とかしたいという気持ちと、「自分なら業績を回復できる」という全く根拠のない自信があったので、父に「代表をやらせてほしい」と直訴し、了承してもらえました。

実際代表になると、就任前の根拠のない自信はことごとく打ち砕かれましたが、何とか今まで会社を継続することができています。

中上元弘の周囲からの評判

中上元弘さんの評判として、周囲からどのような人物だと思われていますか？

友人からは、よく「一見やる気がない」と言われます。自分ではそんなことはないのですが、積極的にやる気を全面に出すタイプではないのでそう思われるのかもしれません。
同業界の社長さんと初めて会ったときには、「単品通販業界はガツガツした人がほとんどだけど、珍しいタイプだね」と言われたことがあります。

ビジネスとの向き合い方や未来計画

中上元弘さんはビジネスとどのように向き合っているのか、仕事観や今後の活動に関する想い・計画を教えてください。

2代目として会社を守ることも意識

ビジネスというより会社に対してですが、私の場合は会社を起業したわけではなく、父から会社を受け継いだという立場なので、”受け継いでいる”という謙虚さは無くさないようにといつも自戒しています。
ゼロから立ち上げた起業家の人は初代なので、自分の思った通りにできる資格があると思いますが、私の場合はいわゆる2代目という立場なので、会社を伸ばす、攻めるということが大前提ではありますが、それに加えて、会社を残す、守るという視点も持つように心掛けています。

新しいものを発見して世の中に届けたい

今後の活動としては、株式会社ニコリオの理念にもある通り、何か新しいものを”発見”し、かつそれを製品化して世の中に届けたいと思っています。
新しい素材の開発でもいいですし、既に開発済みの素材やネタでも、世に出ていないものを発掘し世の中に届けるということに、私たちは非常に価値があると考えています。

過去の例でいうと、世の中に先んじて”腸内フローラ”や”短鎖脂肪酸”をテーマにしたサプリメント「ラクビ」を開発し、上市しました。
腸内フローラは瞬く間に人々に重要性が理解され、ラクビも1,300万袋を突破する大ヒット商品となりました。”腸内フローラの改善”はこれからも健康分野において最もホットな分野の一つであり続けると思います。

海外展開にも力を入れていく

腸内フローラ以外でも、健康、美容面で様々な研究がなされ、新しい知見が日々生まれています。
私たちはあくまでサプリメントや化粧品、デバイスという分野で、それらの新しい知見を商品に落とし込み、世の中にいち早く提供することが価値を生むと考えて今後も実践していきたいと思っています。
また、そうした商品は日本だけでなく世界でもニーズがあると思いますので、日本以外の海外展開にも力を入れていく予定です。

新社会人へ中上元弘からのアドバイス

取材の最後に、これから社会に出る人や新社会人に向けて、中上元弘さんから社会人としてのアドバイスをお願いします。

仕事を通して自分の強みや特徴を知る

偉そうにアドバイスできる立場ではないですが、「自分の可能性を信じる」ことは大切だと思います。
私自身、新卒で外資系のコンサルティングファームに入った時は、まず同期が優秀で「同じ年齢でどうしてこんなに高いパフォーマンスが出せるんだろう」とすごく焦っていたのを覚えています。上司にもよく怒られて「自分が出せる価値は何だろう」と悩みました。
でも諦めずに仕事を続けていくと、自分の強みや特徴が分かってきますし、人によって成長スピードが違うことも分かってきます。

自分の可能性を信じることが大切

私の場合は、一歩引いて物事を俯瞰的に捉えることが人よりも得意だなということに気づいて、自信がでてきました。
一つ自分に軸となるスキルや能力を持てれば、そのほかの苦手分野も何とか克服しようという気持ちが湧いてきます。
もし何かの壁にぶつかったり、他人と比較して自分に自信が持てない時があったりしても、諦めずに「自分の可能性を信じて」あげればいつか道は開けると思います。

株式会社ニコリオについて

株式会社ニコリオとは、健康食品、化粧品、美容機器の開発・販売を行っている会社で中上元弘さんの父が創業しました。
売上は2015年から3期連続で倍増し、驚異的な成長を遂げています。
また、腸内フローラを整えるサプリメントの先駆けとなったLakubi（ラクビ）は累計販売数1,300万袋を突破し、こうじ酵素のサプリメントも大ヒットとなりました。

株式会社ニコリオは海外展開を見据えて、中上元弘さんを筆頭に更なる成長を目指しています。

企業理念

株式会社ニコリオの企業理念として、使命、行動指針、価値観が掲げられています。
使命は「カラダの新しい喜びを発明する」であり、美と健康を願う人々の想いを、独自の視点と技術で叶える『笑顔の発明企業』を目指しています。

行動指針は、本気・敬意・素直・連携・変化として、お客様のための行動だけでなく、共に働く仲間に対する敬意を忘れないことや自己成長するための基本方針が掲げられています。

そして価値観は「人々を物心両面から幸せにする」であり、常にステークホルダー全体の声に耳を傾けて、物心両面の幸せを追求し続けることを創業以来大切にしています。

主力商品

株式会社ニコリオではサプリメントの他に、化粧品ブランドintoa(イントア)や美容機器のアクアスティックなどを発売していますが、売上の大半を占める主力商品は、サプリメント・健康補助食品です。
ここでは、主力となるサプリメントを紹介します。

まとめ

以上が、株式会社ニコリオの社長である中上元弘さんに経歴や評判などについて取材した内容です。
名門大学から一流企業への就職という華々しい経歴を持ちながらも、驕らず自分を分析して学び直したり経験を積んだりしている様子が伺えます。

当初は根拠のない自信から株式会社ニコリオの社長に名乗り出た中上元弘さんですが、自分の可能性を信じて諦めなかったからこそ、父から受け継いだ会社を守りながらここまで成長できたのだと考えられます。

今、社会人として仕事で悩んでいる人は、中上元弘さんからのアドバイスを胸に刻んで、諦めず行動してみると良いでしょう。

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