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ベクトルグループ社長「長谷川 創」とは?

長谷川創 氏のプロフィール


のちに共に起業する西江肇司氏と同じ、関西学院大学を卒業しています。
在学中に起業し、1993年創業メンバーとしてベクトルの設立に参画しました。少し変わっているのはそのままベクトルに在籍するのではなく、お父様の勧めで1995年に郵政省に入省しているというところでしょうか。
2年勤めた後、1997年に改めてベクトルに入社しています。
長谷川創 氏の経歴

編集部が調査した内容をここで紹介したいと思います。
- 1993年 創業メンバーとして株式会社デビアス(株式会社ベクトルの前身)設立に参画
- 1995年 郵政省(現日本郵政株式会社)へ入省
- 1997年 株式会社ベクトルへ入社
- 2001年 株式会社ベクトル・取締役就任
- 2004年 株式会社ベクトルスタンダード(現株式会社アンティル)を設立・代表取締役就任
- 2015年 維酷公共関係諮問(上海)有限公司董事長就任(現任)
- 2017年 株式会社PR TIMES取締役就任
- 2018年 株式会社Direct Tech代表取締役就任(現任)
- 2020年 株式会社ベクトル代表取締役就任(現任)
年収情報

しかし、調査したところ残念ながら長谷川創氏の具体的な数字はわかりませんでしたが、ベクトル社員の平均年収は507万円、役員の平均年収はそのおよそ6倍の3,050万円となっています(有価証券報告書調べ)。
長谷川創氏は取締役社長であり、かつ複数兼任しているので、役員の平均年収よりさらに高いと推測されます。
ベクトル以外の取締役にも就任する評判高い実力

当然、長谷川創氏自身の実力があるからなのですが、それは一体どのようなものか、トピックスを5つまとめました。
1.PR事業の創成

メインの事業はセールスプロモーションで、主な業務はイベントやサンプリングなどだったようです。
今でこそ取締役の長谷川創氏にも下積み時代があり、初仕事は渋谷のイベント会場に弁当を運ぶというものでした。
そんな時代を経て、1998年頃にPR事業を始めました。
しかし、当時は参考となる書籍などはもちろん、プレスリリース配信用の便利なプラットフォームなんてものは存在していません。
どうしたら日本のメディア環境に合うPRができるのか、自分たちで戦術を模索しながらPR事業を創成していきました。
2.東証一部上場

様々な試行錯誤を経て、苦労を乗り越えて事業拡大することができました。
そして2012年には東証マザーズ上場、2014年に東証一部上場しています。
3.するどい直感

この時、日本と中国とのテクノロジーの進化とスピード感の違いを目の当たりにしたそうです。
中国ではスマホを中心に、生活者へダイレクトに情報を届けることが当たり前でしたが、当時、まだメディアを通して情報を届けるというtoB型のコミュニケーションだった日本に対して、これは新しい形のtoC型デジタルコミュニケーションへの移行でした。
長谷川創氏はこの事実に特に直感が働きます。「このままではまずい」と感じて、日本に戻ってからtoC型とtoB型を両方兼ね備えられるような新しいPRの形に軸を移す必要があると考え、行動していきます。
それが後の産業改革につながっているので、経験に裏打ちされた直感のすごさを感じざるを得ません。
4.ロールモデルは渋沢栄一

ベクトルグループは、日本企業が「コミュニケーション領域で使いたい」と思うようなインフラ作りをしていこうとしているのですが、渋沢氏が国益のために日本のインフラを作ると決めて起こした行動が、まさにそれと同じなのです。
渋沢氏はアライアンスを推進する進め方をしていましたが、長谷川創氏も、実行スピードをあげて動いていくためにもアライアンスを組むことが大切だと考えているようです。
5.長谷川創 氏の信念

会社を大きくすることや、自分が社長になるということを考えていたわけではなかったのです。
どんな場面においても、仕事や経営を進める時には相手目線を大切にすることが、長谷川創氏の信念として意識されています。
長谷川創氏がいくつもの取締役に就任するのは、圧倒的お客さま目線からなる仕事への取組みと、その成功のために様々なものをインプットし、確実にアウトプットしていく姿勢があるからこそではないでしょうか。
ベクトル創業者である西江肇司 氏の経歴


- 1993年 株式会社ベクトル設立、代表取締役
- 2011年 維酷公共関係諮問(上海)有限公司董事長
- 2012年 Vector Group International Limited Director(現任)
- 2014年 Vector Group Ltd.代表(現任)
- 2014年 VECTOR GROUP COMPANY LIMITED代表(現任)
- 2016年 VECTOR, INC.代表(現任)
- 2020年 株式会社ベクトル取締役会長

ベクトルグループの主な事業内容


それではベクトルグループの主な事業について、ひとつずつ見ていきましょう。
PR事業

プレスリリース配信事業

利用企業32,000社以上、上場企業の36%以上が利用する信頼性があります。
ビデオリリース配信事業

ダイレクトマーケティング事業

メディア事業

HR事業

デジタルマーケティング事業

インベストメントベンチャー事業

株式上場を目指すことができる優良ベンチャー企業の支援を行います。子会社含め17社がIPOです。
海外事業

新規事業

企業活動において必要になるであろう新サービスを展開します。
ベクトルグループの成長の軌跡まとめ


(単位:百万円)
期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 | トピックス |
2012年2月 | 3,815 | 492 | 310 | |
2013年2月 | 5,106 | 712 | 368 |
|
2014年2月 | 6,461 | 908 | 510 | |
2015年2月 | 8,319 | 1,254 | 659 |
|
2016年2月 | 9,685 | 1,618 | 841 | 2015年6月NewsTV設立 |
2017年2月 | 13,285 | 2,206 | 1,266 | |
2018年2月 | 20,090 | 3,026 | 1,425 |

2017年2月期の決算と比べると、売上高は151.2%、営業利益は137.2%の成長率となっており、この1年で非常に大きく成長していることがわかります。
ベクトルグループ売上は350億円以上!?


(単位:百万円)
売上高 | 営業利益 | 純利益 | 事業別売上高構成比 | |
37,410 | 3,230 | 0 | PR | 48% |
プレスリリース | 7% | |||
ビデオリリース | 4% | |||
ダイレクトマーケティング | 23% | |||
メディア | 2% | |||
HR | 11% | |||
その他 | 5% |

伸び悩んでいる事業もあるようですが、やはり非常に高い水準で成長をしているのはすばらしい事ではないでしょうか。
当初黒字となる見積りでしたが、インベストメントベンチャー事業における投資有価証券評価損を過少に見積もっていたことや、法人税の過少見積り、事業整理損などの特別損失が発生したことで業績は下方修正となり、前期に対して増収増益となるものの純利益は0円となっています。
まとめ

そして、その姿勢を持ち続けられている根底には、長谷川創氏のお客さま視点や、成長の歩みを止めない長谷川イズムがあるからこそといえるでしょう。
会社概要
名称 | 株式会社ベクトル |
---|---|
所在地 | 〒107-0052 東京都港区赤坂4-15-1 赤坂ガーデンシティ18F |
設立 | 1993年3月30日 |
代表取締役 | 代表取締役 長谷川創 |
資本金 | 2,880百万円(2020年2月29日現在) |
従業員数 | グループ従業員数 連結:1,144名(2020年2月29日現在) |
事業内容 | PR業務代行・コンサルティング ブランディング業務 IRコミュニケーション キャスティング リスクマネジメント業務 マーケティングリサーチ業務 イベントの企画/実施 SNSコミュニケーション マーケティング |
株式会社ベクトルとはご存じの方も多い国内最大手PR会社ですが、その創業メンバーにして現代表取締役の長谷川創氏は敏腕経営者とも評判高い手腕の持ち主です。
今回は、ベクトルグループの長谷川創氏とはどんな人物なのか、プロフィールや経歴、実力や展開する事業内容など調査してみました。
ベクトル創業期から参画し、複数の会社で役員を務めるベクトルグループの長谷川創氏について深掘りしていきたいと思います。