スチュアート・ギブソン(Stuart Gibson)って何者?ESRの正体に迫る!

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編集部
スチュアート・ギブソンさんは英国スコットランド出身でありながらも日本で20年以上ビジネスを続けられていて、ESRの共同創設者・共同CEOであり日本法人ESR株式会社の代表取締役としてESRグループ全体の監督・指揮を執り行う人物です。

日本に来日してから数回の起業を行っているスチュアート・ギブソンさんの経歴や実績、現在経営するESRの事業内容や業績などを編集部が独自調査しましたのでご紹介していきたいと思います。

スチュアート・ギブソン(Stuart Gibson)とは何者?

スチュアートギブソンの顔画像
編集部
スチュアート・ギブソンさんは、ESRの共同創設者・共同CEOであり日本法人ESR株式会社の代表取締役としてESRグループ全体の監督・指揮を執り行う人物で、2000年に物流不動産開発のグローバル企業の日本オフィス開設のために日本代表として来日されました。

その後、2003年に独立して「Black Pine(ブラック パイン)」を設立し2006年に売却。
売却の際に得た利益を資本に、日本で「REDWOOD(レッドウッド)」を2006年に設立しています。

「REDWOOD(レッドウッド)」は日本・シンガポールを中心に物流不動産の投資・開発事業を行っていましたが、2016年に経営統合により共同でESRを創設。現在はESRグループの共同最高経営責任者として指揮をとっています。

スチュアート・ギブソンのプロフィール

  • 氏名    :スチュアート・ギブソン
  • 出身地   :英国スコットランド
  • 職業・役職 :ESR、共同創設者・共同CEO/ESR株式会社 代表取締役

経歴・実績について

編集部
スチュアート・ギブソンさんはESRを創設するまでに2つの起業を行っています。
その経歴や実績について調査しましたので、時系列順にご紹介します。

起業その1:ブラックパインを設立

編集部
会社員として世界各国においてビジネス経験を懸命に積み上げながら、スチュアート・ギブソンさんはずっと起業のチャンスを模索していました。

来日当時まだ賃貸型の大型物流施設が一般的でなかった時代に日本で大型物流施設開発を広げている中で、ジョイントベンチャーのパートナーに巡り会うことができたスチュアート・ギブソンさんは2003年に「ブラックパイン」を創設しました。

2006年にパートナーに売却をした「ブラックパイン」は、スチュアート・ギブソンさんにとって日本と中国における競合会社にまで成長を遂げています。

起業その2:レッドウッドを設立

編集部
ブラックパインを売却して得た資金で2006年10月に日本で「REDWOOD(レッドウッド)」を設立します。

REDWOOD(レッドウッド)は物流不動産開発とファンドマネージャー事業を行う会社で、当時REDWOOD(レッドウッド)が中国に事業展開をしている中で競合となっていたのが、現在共同CEOを務めているジェフリー・シェンさんが共同創設したE-Shang(イーシャン)でした。

E-Shang(イーシャン)の経営陣の方々はスチュアート・ギブソンさんが会社員時代の元同僚ばかりだったらしく、よく知っていたそうです。
“お互いに新しいマーケットに進出するためにも手を組むべき”と考えたスチュアート・ギブソンさんはE-Shang(イーシャン)の経営陣に経営統合の話を持ちかけました。
そして2016年に生まれたのが現在のESRです。

ESRとは

ESR株式会社とは
編集部
2016年に「E-Shang(イーシャン)」と「REDWOOD(レッドウッド)」の経営統合によって設立されたのが「ESR」です。
ESRの由来は「E-Shang(イーシャン)」と「REDWOOD(レッドウッド)」の頭文字だそうです。

物流不動産として香港にグループ本社を置き、日本・中国・韓国・シンガポール・オーストラリア・インドのアジア太平洋地域(APAC)にネットワークを構築しています。
それを活かして事業拡大や拠点拡張などのビジネスサポートができることを強みとしています。

日本法人レッドウッド・グループ・ジャパン株式会社は経営統合に伴い、ESR株式会社に名称変更し、日本国内の物流施設の土地取得、企画開発、リーシング、施設管理・運営、アセットマネジメントまで一気通貫に行っています。

2019年11月1日には香港証券取引市場にて上場企業となりましたが、ESR株式会社は株式の23%を創設者で保有しているのも特徴です。
スチュアート・ギブソンCEOを含めた3人の共同創設者は1株も売却することなく保持しているのでオーナーシップも所持しています。
そのため戦略や改変などの決断も素早く行うことができ、よりチャンスを掴みやすい企業環境を作ることに成功しているのです。
ESRの経営陣の考えとして『上場企業へと成長したが、我々の起業家精神を抑制されない規模でいることがベスト』と思っているそうです。

ESRにとって最大の資産は人材!

ESRの人材
編集部
ESRでは 『人材が最大の資産であり、当社の長期的な成長・発展に不可欠な存在』という考えをもっていて、会社で働く社員をとても大切に想い、常に人材を大切にしています。

そのためにESRの従業員がプロフェッショナルとして、人間としても成長できるような支援を積極的に行っています。

会社沿革

2016年
  • 1月にイーシャンとレッドウッドが経営統合し「ESR」発足
  • 経営統合後、初の日本の物流不動産開発ファンドを組成
2017年
  • シンガポールの独立系産業用不動産投資信託であるESR REITの運用会社を傘下に収めシンガポール市場へ進出
  • インドに拠点を設立
  • センチュリア・キャピタル・グループ(オーストラリア証券取引所に上場する不動産ファンドマネージャー)およびプロパティリンク・グループ(オーストラリア証券取引所に上場するオーストラリアの産業・オフィス投資専門の不動産グループ)の筆頭株主となることでオーストラリアに進出
2018年
  • 韓国初のコアファンドを設立
  • オーストラリアの大手不動産開発グループ、コマーシャル&インダストリアル・プロパティ社(CIP)の全株式を取得
  • 10月、ESR-REITはビバ・インダストリアル・トラスト社(VIT)とのシンガポール市場初となるトラストスキームアレンジメントによる経営統合を完了し、その規模を拡大
  • 12月 アクサ・インベストメント・マネージャーズ・リアル・アセットと大手ソブリンウェルスファンドと日本初のコア投資ジョイントベンチャーを設立
2019年
  • 5月 日本の物流不動産開発ファンド3号(ジャパン・ロジスティクス・ファンドⅢ 略称:RJLFⅢ)を組成
  • 11月1日 香港証券取引所に新規株式上場(SEHK 証券コード:1821)
2020年
  • 6月30日 アジア最大の延床面積388,570㎡を誇る「ESR尼崎ディストリビューションセンター」が竣工

ESR事業内容について

ESR株式会社の物流不動産
編集部
ESRの事業内容は下記の通りです。
ESRの事業内容
  • アジア太平洋地域(APAC)に特化した物流不動産の不動産所有、開発、管理会社
  • 物流施設に特化した不動産ファンドの組成、運営、投資助言
編集部
ESRは世界経済の中でも最も成長が著しいとされているアジア太平洋地域(APAC)に特化して物流不動産事業を行っています。
ESRではお客様の高いニーズに常にお応えできるように先進的かつ高品質な物流施設を設け、長期的で強固な関係を築けるように努力しています。

新規事業の情報

データセンター事業

編集部
今後の新規事業として4月8日にESR初のデータセンター事業を大阪で開発することを発表、スチュアート・ギブソンさん曰く、『第1号を日本の大阪で開発できるのはとても嬉しい。データセンターは物流施設と互換性の高い事業で共にニューエコノミーの重要なインフラです。ESRにはノウハウも備わっているのでAPACの主要マーケットで拡大していく考え。』とのことなので、今後のESRの展開に期待できます。

ワーカーファーストなアメニティ環境

編集部
他に注目すべきは無機質でつまらない場所といった物流施設のイメージを払拭したいと、ESRは「HUMAN CENTRIC DESIGN(人を中心に考える)」を基本コンセプトに働く方の働きやすさ・快適さを追求し、ウェルビーイング(豊かな生き方)を実現できるようラウンジ、ショップ、託児所などデザイン性の高いアメニティ環境自然や文化を感じる物流施設の創造に力を入れています。
特に実質無料の託児所は物流施設での成功例が少ない事から業界内外でも高い評価をされています。

このワーカーファーストの考えはテナント企業の人材確保・人材定着にも繋がっていて、新しいプロジェクトではダイニングルームやボウリング場などさらに高品質なアメニティ施設を提供していく考えとのこと。

売上高・業績について

編集部
ESRの業績を見ていくと、2019年度の収益(3億5700万米ドル)に対し、2020年度の収益は8.7%増の3億5880万米ドルとなり、2019年度の純利益(2億4520万米ドル)と比較すると、2020年度の純利益は16.8%増の2億8600万米ドルまで増加しています。
また、運用資金残高は35.3%増の299億米ドルと大幅に増加し、保有する延床面積は2,010万㎡を越えています。

これらの状況について『2020年はかつてないほどの困難に満ちた年でしたが、ESRのビジネスモデルと戦略はこのような状況下でも力を発揮できるということが分かり大変誇りに思っています。APAC広範囲に張り巡らせたネットワークを活かし、今後もAPACの新しい経済と物流・データセンターの未来のためにインフラを構築し、さらなる成長を目指してまいります。』と、ESRの共同創設者兼共同CEOのスチュアート・ギブソンさん及びジェフリー・シェンさんは語っています。

まとめ

編集部
以上、ESRの調査内容および、共同創設者・共同CEOであるスチュアート・ギブソンさんについて独自調査した内容を紹介してきました。

ESRは個人的には想像がつかない程、アジア全域で大規模な事業を行っているといった印象です。
それはスチュアート・ギブソンさんを含めた3人の共同創設者含め、ESRで働く人材が優秀だからこそだと感じました。

ESRでは経営陣だけでも様々な国の方々が参画しています。
そのため多様な文化や考え方、専門的知識が集まり、それらを尊重し合うことが会社成長へと繋がっているのではないでしょうか。

従業員の方々1人1人がプロフェッショナルとしての意識をしっかりともち、活躍しているESRの今後の展開に注目です。

会社概要

名称ESR株式会社(※ESRの日本法人)
所在地東京都港区虎ノ門4-1-17 神谷町プライムプレイス3階
設立2016年
※前身レッドウッド・グループ・ジャパン株式会社は2006年設立
代表者代表取締役 スチュアート・ギブソン
資本金4億6697万円
事業内容物流不動産の開発・所有・運営・投資助言