布川製作所とは?創業140年の老舗室内ドアメーカーの強みと社員からの評判を取材

布川製作所とは?創業140年の老舗室内ドアメーカーの強みと社員からの評判を取材

布川製作所は、室内向け木製ドアや枠材、造作材など住宅内装部品の企画・製造・販売、そして施工管理までをすべて自社で一貫して行っている会社です。

1885(明治18)年に布川建具店として創業して以来140年の歴史を誇る老舗で、最新の設備と誠実な対応で、お客様の要望を形にしています。

本稿では、そんな布川製作所に独自取材を行い、事業概要や商品の強み、社員に求める人物像などを詳しく紹介します。さらに、社員のインタビューを通して、働きがいなどのリアルな評判もお伝えします。

編集部

布川製作所に関心がある方や、就職・転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

※当コンテンツはアフィリエイト等を目的として、試供品または取材費をいただいて記事を掲載しています。

布川製作所とは

布川製作所とは

布川製作所は、室内ドア・枠・造作材、その他数々の部材を通じて、快適で彩りのある住空間を創造しています。

マンションを主なターゲットに、集合住宅の室内の木製のドア、そしてドアに付随した木枠や造作材などを本社・徳島の工場で製造し、日本全国で販売しています。

室内ドアの業界では、製造や販売など商流の一部のみに特化している業者が多い中、布川製作所は製造から販売、そして現場でドアを取り付ける施工管理までをワンストップで提供しています。

長年の実績で培った独自のノウハウを駆使し、開発力・設計デザイン力に誠実な対応を組み合わせ、お客様の要望に応えているほか、自社で販売する製品以外にも、住宅メーカーからの要望に応えた製品を製造しています。

編集部

まずは、布川製作所の布川嘉衛社長に、自社の企業文化についてお伺いします。

布川製作所は「奉仕」「誠実」「協和」の社是を掲げていますが、どのような想いが込められているのでしょうか。

布川社長

「奉仕」には、社業を通じて社会に貢献することに会社存続の目的を置くと同時に、製品作りと製品提供のすべての過程での顧客サービスこそ会社存続の基本であるという想いを込めています。

合わせて、社業は顧客要請に沿った経済行為といえども、変化する社会規範に常に合致するものでなければなりません。

その実行の手段は、常に関係各位に対する誠意ある行動によって裏打ちされていることというのが「誠実」に込めた想いです。

また、企業にもたらされた成果は、労使あるいは上下共にその社会的あるいは経済的向上を公平に享受されるべきことというのが「協和」の精神です。

編集部

なるほど。顧客サービスを大切にするのはもちろん、社会規範に合致した経営を重視されているのですね。

企業としての成果は、社員にも公平に享受されるべきという考え方にも納得できます。

布川製作所の転換点

編集部

続いて、140年の長い歴史における転換点について教えてください。

布川社長

重要な転換点は2つあると認識しています。

一つは、1952年の法人化です。創業時の布川建具店は、職人さんの集団のような商店でしたが、太平洋戦争への出征から帰還した3代目の社長が、有限会社布川建具製作所に組織変更しました。

それまでは、徳島県内や四国向けに商売をしていたのですが、全国展開を視野に入れた組織づくりを始めるにあたって法人化しました。

もう一つの転換点は、住宅地にあった工場を、現在の工業団地に移した1994年です。
これによって生産性が向上し、製造ラインの構成も現在の業態に沿ったものにすることができました。

工業団地の近くには、最近になって高速道路のインターチェンジができ、商品の発送もしやすくなりました。

布川製作所の提供サービス

布川製作所の提供サービス
編集部

次に、布川製作所が提供するサービスについて教えてください。

布川社長

我々がメインで手がけているのは、マンション向けの室内の木製ドアです。

一般的なマンションは、木目がプリントされたシートを表面に貼ったドアが多いのですが、そのようなドアは多くのメーカーで作れます。

そうなると、コストパフォーマンスの高い製品が採用される傾向があるのですが、少し特徴を出したい場合は、塗装のドアが使われます。

例えば、天然木の突板の上に塗装をかけたり、単色の塗りつぶし塗装をしたりするのですが、そうしたことを手がけているメーカーはあまりありません。

そのため、お客様が塗装のドアを希望されている場合は、よくお声がけいただけます。マンションのデベロッパーもそうですし、高級物件のデザイナーもそうです。

最近だと、建具の表面に職人さんが金箔、銀箔を手で施工するという案件もありましたが、職人の技術によりお客様に喜んでいただける仕上がりになりました。

布川社長

我々は一般的なドアとは毛色の違うものが得意です。そうしたものをお求めになるお客様のご要望には、お応えできると考えています。

編集部

オーダーメイドのドア作りで、同業他社との差別化をしっかりと図っているのですね。

独自技術

布川製作所の強化紙ウレタン塗装の木製ドア「タグロス内装ドア」
画像引用元:布川製作所HP
編集部

布川製作所独自の技術もあるのでしょうか。

布川社長

布川製作所の代名詞ともいえるのが、強化紙ウレタン塗装の木製ドア「タグロス内装ドア」です。

木目を印刷した強化紙にウレタン塗装を行うことで、コストパフォーマンスに優れた塗装仕上がりを可能にしています。

建具として完成した状態で仕上げ塗装を行うため、木口の出隅部分も一体感のある仕上がりとなります。本来家具の製造に使用される静電塗装機を使用し、粒子の細かいしっとりとした美しい仕上げが特徴です。

目の入った強化紙の上に静電塗装をかけて仕上げる場合、ほこりの付着を防ぐノウハウが必要です。そのようなドアを作っているのは、全国でも布川製作所だけだと思います。

編集部

全国で唯一とは驚きです。技術にも強みがあることがわかります。

布川製作所で働く社員の評判

布川製作所で働く社員の評判

布川製作所で働く社員の方は、どのような思いで働いているのか、日々の働きがいや会社の評判について伺いました。

商品に対する思い

編集部

では、商品に対する社員の想いをお聞かせください。

担当者様

ドアの製造スタッフや営業スタッフは、自分たちが作った製品が毎日使われるものであるということを意識しながら仕事をしています。

すべてのドアにはバーコードで、どの建物の何号室に使うか表示されます。だから、スタッフはいろいろな方が使うということを考えながら作り、販売しています。

編集部

素敵なエピソードですね。一つ一つの商品に心を込めて製造・販売していることがわかります。

働きがい

編集部

社員の皆さんは、どんな働きがいを感じているのでしょうか。

担当者様

部署間の隔たりがあまりないので、他の部署のメンバーとも気軽に話ができます。

社内の雰囲気はすごく良く、そのような会社で楽しく仕事ができることに働きがいを感じます。

頑張れば、給与や賞与が上がるので、そうしたことにも働きがいを感じられますが、会社の評価を上げれば自分に返ってくるということで頑張っている社員が多いのではないかと思います。

編集部

社員の皆さんは、アットホームな雰囲気の中で高いモチベーションを持って働いていることが伝わります。

布川製作所のこだわり

布川製作所こだわりのオーダメイドドア
布川製作所のオーダメイドドア(画像引用元:布川製作所HP)
編集部

オーダーメイドのドア作りに長けている布川製作所ですが、お客様のご要望を形にする取り組みがあれば教えて下さい。

布川社長

オーダーメイドなので、お客様から言われることをうまく汲み取って形にするという意識を持っています。

その上で、お客様とは長期的な信頼関係を構築するように努めています。間違ったドアを作ってしまったときも正直にお伝えする誠実な姿勢が大切だと思います。

編集部

布川社長のお話からは、「製品を通じたお客様とのつながり」を大切にしている姿勢が強く伝わってきました。

顧客満足度の向上に向けた取り組み

編集部

お客様の満足度を高めるため、努力されていることはありますか。

布川社長

マンションを建てる際は工期がありますが、いろいろな業者が入る中ではスケジュールが崩れがちです。

我々がモットーとしているのは、お客様には絶対に迷惑をおかけしないということで、さまざまなトラブルがあって「急きょドアを入れてほしい」「ドアの色を変えたい」といった要望にも対応しています。

もちろん、場合によっては材料も調達しなければならず、コストも厳しくなるので、会社にとっては非常に負担が大きいのですが、何とか対応できるよう心がけています。

布川製作所は工期をしっかり守る、何か困ったときも対応してくれるイメージを持っていただきたいという想いがあり、それが付加価値になっています。

編集部

まさに、「奉仕」「誠実」の社是を実践されているということですね。

入社してほしい人物像

布川製作所の求める人物像
編集部

布川製作所が求めている、入社してほしい人物像を教えてください。

布川社長

若返りに向けた人員の補充を考えていますが、まずは、ものづくりへの情熱を持っている方を求めています。

積極的に仕事に取り組む姿勢も大切です。お客様に満足していただくために、ときには厳しいフィードバックを受けることもありますが、成長意欲を持っている方は活躍できると思います。

布川製作所の将来ビジョン

編集部

創業140周年を迎えた布川製作所ですが、次の100年に向けた将来ビジョンがあればお聞かせください。

布川社長

住宅市場はこれから縮小していくと言われていますが、それでもマーケットを拡大することによって業績を維持していく考えです。

また、福利厚生をもっと充実させたと思っています。

社員間でコミュニケーションを取れる活動も増やしたいと考えており、全員が参加できるようなイベント、少人数のグループによるサークル活動などを考えています。そうした取り組みにかかる費用は、会社が援助するつもりです。

まとめ

以上が、布川製作所について、事業の内容や強みから社員の評判、将来ビジョンまで取材した内容です。

布川製作所の特色は、高い技術力とともに、顧客や社員に寄り添って奉仕する誠実な姿勢です。

インタビューでは、布川社長をはじめ、社員の皆さんが長い歴史のある老舗企業の伝統に自信と誇りを持って取り組んでいることがよく伝わりました。

編集部

ものづくりへの関心が高い方はもちろん、お客様からの信頼を大切にしながら仕事をしたいという想いを持つ方にとって、布川製作所で働くことは大きな魅力となるでしょう。

会社概要

社名株式会社布川製作所
代表者名代表取締役社長 布川 嘉衛
本社所在地〒770-0873
徳島県徳島市東沖洲2-5(マリンピア沖洲)
連絡先TEL:088-664-6300[代]
FAX:088-664-6301
創業1885(明治18)年
会社設立 1956年(昭和31年)12月21日
資本金9,500万円
従業員数164名(2025年1月現在)
事業内容室内ドア・枠・洋室部材・和室造作材・家具・プレハブ住宅関連内装資材・生活関連部材