バイエル薬品株式会社は、ヘルスケアと農業の持続化を推進している企業です。グローバルに活躍している企業であり、若い世代はもちろん、外資系に興味がある方はとても気になるのではないでしょうか。
そこで、この記事では、バイエル薬品株式会社の特徴や採用情報を解説します。
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この記事の目次
バイエル薬品株式会社とは?
バイエル薬品株式会社は、ドイツを中心に世界83ヵ国でライフサイエンス事業を展開している企業です。主に農業関連事業とヘルスケアを中核にした、サービス提供から多くの支持を得ています。
日本とは100年以上にわたる、深い関わりがあります。日本の拠点においては、医療用医薬品やコンシューマーヘルス、クロップサイエンスの3部門で事業展開していることが特徴です。
事業内容
ここからは、それぞれの事業内容について触れていきます。バイエル薬品の事業は以下の3つです。
医療用医薬品事業
医療用医薬品事業では、患者さんのアンメット・ニーズが高い疾患領域における革新的な医薬品の開発を行っています。高齢化が進んでいる患者さんの健康寿命を延ばすことや、QOLの向上に貢献できる医療品を提供している事業です。
特に患者さんの健康増進のための医薬品が、製品ラインナップに多く含まれており、OTC医薬品・保健用食品・健康食品・化粧品などの様々な商品を取り扱っています。
コンシューマーヘルス事業
コンシューマーヘルスケアとは、消費者が主体で医師に頼らずに健康を維持する活動です。
バイエル薬品のコンシューマーヘルス事業では、特に女性の妊娠や赤ちゃんの健康を支援するサプリメントの開発に注力しています。
他には、生誕110年以上の歴史がある、バイエルアスピリンの薬品が有名です。
クロップサイエンス事業
クロップサイエンスとは、農業関連の商品について研究や開発を行うことです。農業開発事業のバイエルクロップサイエンスでは、農業の持続化を目的に独自の製品とソリューションを提供しています。
例えば、トウモロコシの害虫駆除の遺伝形質を持ったハイブリッド小麦の開発を行ったり、化学合成肥料の代替案による土壌保全をしたりといった、農業関連のソリューションを提供している事業です。
ほかにも、農業用のドローンやデジタル技術の開発に注力しています。
事業の種類 | 事業内容 |
---|---|
医療用医薬品 | ・アンメット・ニーズが高い疾患領域における革新的な医薬品の開発 ・デジタル技術を活用した新しい治療アプローチの提供 ・高齢化社会における健康寿命の延伸とQOL向上 |
コンシューマーヘルス | ・「人生最初の1000日」をサポートするサプリメントの提供 ・女性の妊娠をサポートするサプリメントの開発 |
クロップサイエンス | ・農薬事業の展開 ・ドローンやデジタル技術を活用したソリューションと開発 ・持続可能な農業を実現 |
企業理念
バイエル薬品は、「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」を企業理念に掲げて活動しています。
企業理念を軸にヘルスケアと農業を中核にグローバル展開しており、SDGsの達成に貢献できる目標に沿って活動している事業のひとつです。
- 食糧安全保障
- 医療へのアクセス
- 女性のエンパワーメント
- 気候保護
- 環境負荷の低減
- 環境保護
日本国内でも他のコミュニティーと協力しながら、SDGsの達成に沿った、病気の早期発見・啓発や農業の持続化に取り組んでいます。
その結果、人々が自身の健康ニーズに対応しながら、十分な農作物を収穫できる社会作りに貢献しています。
会社の歴史と沿革
創業以来、革新的な製品開発を通じて健康増進や農業、7つのSDGsに貢献しています。
特に医療の分野では世界有数のイノベーションを確立し、人々と動物の健康増進に寄与する製品の開発に注力しています。
年号 | 歴史と沿革 |
---|---|
1863年 | フリードリヒ・バイエル社が染料会社としてドイツで創立 |
1888 | 医薬品「フェナセチン」が日本に初めて紹介 |
1900 | 日本で「Aspirin」の欧文商標登録 |
1908 | 医師訪問による医薬品宣伝活動開始(MRの草分け) |
1911 | 外資系メーカー初の直営企業としてフリードリヒ・バイエル合名会社設立 |
1927 | バイエル・マイステル・ルチウス薬品合名会社設立 |
1962 | ドイツ・バイエル社の全額出資でバイエル薬品株式会社設立 |
1973 | バイエル・武田・吉富の3社合弁でバイエル薬品株式会社創立 |
1979 | 滋賀工場操業開始 |
1988 | カッター・ジャパン株式会社と合併 |
2001 | バイエル株式会社が100%株主となる |
2007 | 日本シエーリング株式会社と統合 |
2014 | オープンイノベーションセンター設立、コンシューマーケア事業部新設 |
2020 | 動物用薬品事業をエランコ社へ譲渡 |
バイエル薬品株式会社の商品・サービス
ここでは、バイエル薬品が運営する3つの事業がどのようなサービスを提供しているのか解説します。
身体の7つの領域に対して医薬品や画像診断を提供
医療用医薬品部門では、下記表のような身体の7つの領域に対する医薬品や画像診断ツールの開発を実施しており、医療に役立つ商品を提供しています。
診断領域 | 提供内容 | 提供している薬名 |
---|---|---|
循環器・腎臓 | 脳卒中を抑える経口抗凝固剤、脂質異常症などの循環器疾患治療剤を提供 | イグザレルト |
オンコロジー | 肝細胞がん、大腸がん、前立腺がんに対する治療薬を提供 | ニュベクオ ヴァイトラックビ ゾーフィゴ ネクサバール スチバーガ |
血液 | 遺伝子組換え型の血液凝固第VIII因子製剤を血友病患者に提供 | ー |
婦人科 | 子宮内膜症の疼痛、月経困難症、過多月経、更年期障害の治療薬、避妊法など女性向けの医薬品を提供 | ヤーズフレックス ミレーナ ノバT380 |
眼科 | 視力を守る網膜疾患治療薬を提供 | ー |
画像診断 | X線、CT、MRI、超音波診断の造影剤、自動注入器、関連付属品、医療情報システムを提供 | ー |
農業関連の商品やドローンとデジタル技術を提供
農薬や合成肥料など農業関連の商品を販売しています。
バイエルクロップサイエンスは、特に農薬製品の分野で広く知られています。販売商品は、以下の農薬が有名です。
ネオニコチノイド系の薬剤で、果菜類、稲、かんきつなど害虫防除に効果を発揮します。
イプロジオン水和剤で、野菜や果樹の病害や耐性菌に有効です。また、常温煙霧による使用も可能です。
イネ紋枯病やいもち病の防除。
稲作での害虫に対して効果的なシアントラニリプロールを含んだ水稲育苗箱専用殺虫殺菌剤です。
また、ドローンやデジタル技術の開発を軸に、農業の持続化に貢献する革新的なシステム開発に取り組んでいます。
例えば、気象を予測できるAI農業支援ツール「AgPowered Services」を開発しており、気候変動の予測による収穫率の向上に努めています。
女性の妊娠をサポートするサプリメントを提供
赤ちゃんの「人生最初の1000日」に適切な栄養を届けられる、女性の妊娠準備と妊娠期間を支援するサプリメントを開発しています。
他にも生誕から110年以上の長い歴史を誇る、解熱鎮痛薬「バイエルアスピリン」とアレルギー性疾患治療薬や膣カンジダ抗真菌薬を通じてQOL向上に貢献しています。
また、AIによるデジタルヘルス・アプリの開発に注力しており、患者さんの健康リテラシーを向上させるアプリを開発中です。
バイエル薬品株式会社の評判・口コミ
バイエル薬品の評判・口コミについては、以下のような声がありました。
評判:キャリア開発に力を入れている会社
キャリア開発は会社としても力を入れていると思います。社内公募制度により、ジョブローテーションは可能です。ただ、実際にその制度を使って異動した割合は10分の1ぐらいでしょうか。
社内公募によるジョブローテーションなど、キャリアアップが可能な職場環境があるのは魅力ですね。
評判:真面目で優しい性格の社員が多い
真面目で、丁寧な仕事をする社員が多い。優しい性格の方が多く、競争や他者の足を引っ張って自身が評価されようとする方は稀だったように思う。
ドイツの会社らしく、ルールや適切な文書化は徹底されていたが、息苦しい思いは個人的にはしなかった。近年は、財務上厳しい状況が続いているため、無駄を減らす、効率的に仕事をするというマインドが醸成されていたように思う。
メディカルアフェアーズ本部に関しては、安全性部門が含まれるため、大所帯ではある。スピークアップはしやすく、必ずしも聞き入れられるわけではないが、声を上げたものが不利を被るような文化ではなかった。
働いている社員の人柄が良いとの口コミです。また企業文化についても、評価されていました。
評判:ワークライフバランスが非常に良い会社
ワークライフバランスは非常に良い会社だと思います。夏休みや年末年始はまとめて休みを取ることができ、年末年始で2週間以上お休みを取ってる方もいます。
育児休職や介護休暇もとりやすく、育児休暇から復帰される営業のママさんの割合も多いです。女性にとってはとても働きやすい会社だと思います。
男性も育児休職を2年程度取る方もいらっしゃり、ジェンダー関係なく育児休職を推奨していることはとても良いと思います。副業も禁止ではないので、趣味や他の仕事と両立されている方もいらっしゃいます。
とてもホワイトな企業なので特に産後や子供が小さいなど時間制限のある働き方をしないといけない方には良い会社と思います。
ワークライフバランスを評価する口コミです。またホワイト企業だと高評価です。
会社が育児休暇を推奨しているので、性別関係なく育休を取りやすく、仕事と家庭を両立できると評判です。
評判・口コミのまとめ
バイエル薬品の評判・口コミをまとめると、社員のキャリア開発に力を入れており、人間関係やライフワークライフバランスなどが良好な会社と考えられます。
バイエル薬品株式会社の営業方法
サービスの顧客接点を増やすために、マーケティング部門ではカスタマージャーニーを分析して各プロセスのKPIを視覚化しています。
KPIの視覚化により、次のキャンペーンに活かせるようにPDCAが循環しやすい営業フローを構築しているのが特徴です。
営業部門の訪問や電話営業以外にも、外部の医療情報プラットフォームやバイエルファーマナビでのオウンドメディア戦略にも力を入れています。
また、ドクター向けにメールによる情報提供を実施しており、購買意欲を高めるデジタルプロモーションを実施しています。
イン・チェン社長について
バイエル薬品株式会社の社長を務めるイン・チェン氏は、製薬・ヘルスケア業界を専門とする経営コンサルタントとしてキャリアをスタートしています。
2012年にはバイエルビジネスコンサルティングの中国地域のシニアディレクターとして入社しており、中国のマーケティング責任者などの要職を任されていました。そして、2021年に日本拠点の社長に就任しています。
バイエル薬品株式会社の実績・特長
バイエル薬品は、2023年時点でグループ全体の売上高は476億ユーロ、従業員数は約10万名と、高い売上と規模を誇ります。
毎年約30億ユーロを医療薬開発に投資しており、治療したい領域に関する専門知識を持ったパートナーと協調しながら、新しい解決策を模索しています。
農業関連事業においては、AI技術を活用した農業支援ツール「AgPowered Services」を開発してデジタル技術の導入を推進しています。
AgPowered Servicesは、農業の持続可能性報告をサポートする機能を提供し、過去40年間にわたる世界の気象データを分析し、農業アドバイザーや農家に迅速な情報提供を与えてくれる画期的なシステムです。
このように高い資金力を活かした医薬品やAIの開発によって、ヘルスケアと食糧自給率の向上に貢献しています。
バイエル薬品の競合他社との差別化とは
バイエル薬品の差別化ポイントは以下の3つがあります。
- オープンイノベーションによる差別化
- 顧客接点や販売経路の拡大による差別化
- デジタル化による業務効率化
それぞれの項目について解説していきます。
オープンイノベーションによる差別化
「オープンイノベーション」とは、2003年にハーバードビジネススクールのヘンリー・チェスブロウ博士が提唱した概念です。
社内社外の垣根なくアイデアを取り入れ、革新的なビジネスモデルやサービスなど新しい価値を創出する手法のひとつです。
バイエル薬品では、「G4A Tokyо」というオープンイノベーションプログラムに取り組んでおり、革新的なテクノロジーを持つスタートアップ企業やベンチャー企業を集めて解決策を模索しています。
実際に「G4A Tokyo Dealmaker 2020」では、日本における研究開発・循環器・腎領域・オンコロジー領域に関する計4つのビジネス上の課題を提示し、解決策を募りました。その結果、20件以上の解決策がみつかったといわれています。
このようにオープンイノベーションにより、日々サービスを差別化できるアイデアを模索しています。
顧客接点や販売経路の拡大による差別化
2023年11月27日に、バイエル薬品がライフサイエンス業界の次世代コンテンツである「Veeva CRM」に移行するトップ20社のうちの一社となったことを発表しました。
この「Veeva CRM」の導入により、80か国以上にわたる医療従事者との顧客接点の増加による差別化に成功しています。
Veeva CRMとは、コンプライアンスを遵守して医療関係者に情報提供ができるコンテンツのことです。 薬事規制に準拠したコンテンツ配信によって、「オムニチャネル」を増やしています。
オムニチャネルとは、実店舗やECサイト、SNSなど複数の顧客接点や販売経路が存在している様子を指す言葉であり、今回のVeeva CRMの導入からオムニチャネルの拡大に成功しています。
デジタルトランスフォーメーションの推進
製薬企業では、厳しい薬事規制の中で薬品を開発して、いかに早く承認を得られるのかが重要です。ただし、規制が強いうえに機密性が求められる製薬業界では、大規模なDX(デジタルトランスフォーメーション)よりも、既存プロセスの部分的な最適化が成功の鍵とバイエル薬品は考えています。
このDXを成功させるには、最先端の技術を取り扱うIT企業とのコラボレーションが必要不可欠です。そのため、IT企業とのコラボレーションを増やして医薬品業界のDX化が進むように、オープンイノベーションに注力しています。
DX化の推進から、ひとつ一つの業務の作業スピードが上がれば、1日でも早く患者さんに新薬が届き健康増進の機会が増えることでしょう。
バイエル薬品の組織文化の特徴
バイエル薬品の組織文化は、外資系企業の力強さと日本企業としての性質を兼ね備えつつ、変革を目指す姿勢がみられます。
特にジェンダー平等、サステナビリティ、倫理観を重視しつつダイバーシティ化に力を入れています。このように、多様性を重視した社員同士のつながりを重視した文化であることが特徴です。
また、過去に「社員や管理職が高い倫理基準を持ち、心のコンパスに従って行動すること」という価値観を浸透させる研修を実施しており倫理感を重視しています。
採用情報
ここでは、バイエル薬品の採用に関する情報を以下の視点から解説します。
求める人物像
バイエル薬品では、以下の6つを大切にする人材を求めています。
- 前向きであること
- エネルギーに満ち溢れていること
- 積極的であること
- 好奇心が旺盛なこと
- 献身的なこと
- グローバルに活動できる意欲があること
面接で重要視するポイント
バイエル薬品では、理念に共感でき、創造的で多様性のある人々のコミュニティでも有意義なキャリアを築ける方を重視しています。
したがって採用面接では、上記6つに当てはまる人物像や性別や国籍、障がいなどの外的要因と職歴、価値観などの内的要因を含めて、社員同士で協調しあえる人材を求めています。
また、農業の持続化やシステム開発、ヘルスケアに情熱を持って取り組めるスキルや意欲が求められるでしょう。
福利厚生
バイエル薬品では、福利厚生制度が充実しており、日本では住宅補助や通勤手当が支給されます。
勤務体制は、パートタイムから短縮勤務週、ジョブシェアリングなどワークライフバランスした働き方が実現できるでしょう。
また、育児休暇制度が整備されており、育休後もスムーズに復帰しやすい環境が整っています。さらにトレーニングプログラムも充実しているため、従業員の専門能力を開発しやすい環境が整っていることも魅力です。
まとめ
本記事では、ヘルスケアや農業関連事業を展開している、バイエル薬品株式会社について詳しく解説しました。
「Health for all, Hunger for none(すべての人に健康を、飢餓をゼロに)」を企業理念に、医療用医薬品やコンシューマーヘルス、クロップサイエンスの3部門で事業を展開しているのが、バイエル薬品の特長であり魅力です。
グローバルに医薬品やサプリメントの開発、農業の開拓に関わりたい方にとっては、バイエル薬品は働きがいがある職場だといえるでしょう。
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会社概要
会社名 | バイエル薬品株式会社 |
設立 | 1973年4月5日 |
代表取締役社長 | イン・チェン |
資本金 | 22億7,342万5,000円 |
事業内容 | 医薬品・医療機器の開発・輸入・製造・販売 |
従業員 | 1,591名(2023年12月現在) |
本社所在地 | 〒530-0001 大阪市北区梅田2-4-9ブリーゼタワー |
東京支社 | 〒100-8265 東京都千代田区丸の内1-6-5丸の内北口ビル |
生産拠点 | 滋賀工場 |
HP | https://www.pharma.bayer.jp/ja/ |
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